緊急車両

​ストップ! ざ・コンビニ受診!!

平日昼は忙しい」など極めて個人的な理由や「救急外来の方が空いている」などの 大きな誤解から、かなり以前からの非緊急の症状を主訴に、安易に、救急外来を受診する患者(コンビニ受診患者)が非常に多く、大きな問題となっています。

そもそも当番医や夜間急病センターは、初期救急医療のための外来です。当番医や 夜間急病センターでの診察を希望する方は、以下を一読し、通常外来との違いをしっかり理解して受診されるようお願いいたします。

  1. 診療代が通常外来より高額になります。

 非緊急患者の受診は医療費を増大させる一因になっています。

救急外来は夜間・深夜・休日加算がかかり、通常の診療代より高額です。

それでも、日本にいるあなたの自己負担額が他国と比べはるかに安い(医療費総額の 1~3割)のは、社会保険料や税金を財源とした自己負担の軽減制度(国民皆保険)がある からで、還付を受けず全額自費で診療を受ける方以外は皆、公的資金を使っています。

限りある医療財源を必要のないコンビニ受診で無駄に使うことは、医療費を増大させる大問題となっていることを多くの方に知って頂きたいと存じます。

  1. 緊急対応のための検査・治療となるため、

   投薬・処方は数日以内または1本のみに限られます。

「診察なしの薬のみ処方」は、救急外来に限らず法律上禁じられています。また、救急外来は緊急処方に限られるため、薬のみの受取りや希望量の処方はできません。

  1. 診察の順番は緊急度順です。

  症状によって順番が前後します。

診察の順番は、通常外来と異なり重症度や緊急度が優先ですので、重症者の診察時や混雑時は、軽症者には診察まで数時間以上お待ちいただく場合があります。

なお、当番医の患者内訳は非緊急疾患者が約95%を占めており、このコンビニ受診患者が待ち時間を増大させる大きな要因となっています。また、患者の中には「当日中に治せ」といった無理をいわれる方がおられますが、軽症者であっても、ほぼ全員がその後の治療や病気の原因検索等を近医/当院の通常外来で要します。入院や大手術が必要な重症患者は高次救急病院へ紹介し、そちらで治療を継続して頂くことになります。

  1. 非緊急患者の救急受診は医師を精神的・肉体的に大きく疲弊させており、

  医療崩壊の一因となっています。

鹿児島市では、夜間急病センターや当番医の眼科担当医は大幅に減り続けており、基盤が揺らいでいます。

そもそも、私たち医師は「医師」の仕事に強い使命感で臨んでおり、高緊急度の患者には休息時間を犠牲にして診察や手術等を行っても大きなストレスは感じません。しかし、コンビニ受診患者は救急外来で高度治療や検査を即時行うよう要求しながら、治療を勝手に中断し、同様の病状をくり返す者が多いため、私達は「提供した医療を十分に生かさない患者に、医療費の高い救急外来で、限られた時間・マンパワーを、今、この時に費やす必要があるのか」という憤りや疑問、「非緊急患者に割く時間を真の救急患者に利用させてほしい」という大きなストレスを常に感じながら診療しています。

鹿児島市の眼科救急は、市の求めに応じた地域医療への貢献を厭わない有志の開業医が、「祝休日は自身の休息日を返上」し、平日夜間も「自院の診療終了後、深夜まで当番で」診療することで守ってきました。しかし、当然ながら、翌日の自院診療は気安く休めないため、やむなく十分な休息時間も取れないまま診療を続けています。

医師もスーパーマンではありません。休息なしで医療行為を行えばアクシデントの確率も跳ね上がります。果たして、あなたは疲労困憊の医師に診察や手術をしてもらいたいですか?

● 夜勤後、ICU勤務医師の認知機能は有意に低下 (Night shift decreases cognitive performance of ICU physicians. Intensive Care Med. 42(3), 2016)

● 長時間勤務では、針刺し事故が有意に増加(Extended work duration and the risk of self-reported percutaneous injuries in interns. JAMA ,2006)

● 前夜当直の医師が執刀した患者は、術後の合併症が45%多い(Are postoperative complications related of resident sleep deprivation? South Med J, 1995)

大学病院などの大病院でさえ医師不足/配置の不均衡から、救急外来には眼科救急専任者は配置できず、他県には休日の眼科救急体制さえない地域が多くあります。

そんな中、公的に、休日のみならず平日夜間の眼科救急診療まで行っているのは九州では鹿児島市のみです。

しかし、鹿児島市では眼科医の体調不良などから閉院も相次ぎ、輪番担当の眼科医はピーク時の55%にまで減少しています。

このまま輪番を引き受ける眼科医が減り続ければ、眼科救急は維持出来ません。

  • 自分一人くらいなら、コンビニ受診でもいいだろう」と思わないで!

  • 早めに近くの眼科で診療時間内に受診を!

  • 節にお願い申し上げます。

 

鹿児島県の
時間外受診の実態

​・

20210320_%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E4%